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就職活動の選考解禁早まりについて学生と企業側はどう思っている?

就職活動の選考解禁が8月から6月に早まったことに対する就活生(学生)の感想と企業側の思惑

 

就職活動での企業の選考解禁が、
8月から6月に早まりました。

 

 

これについて、学生側には混乱が広がりましたが、
その一方で、4年生の半数以上が、

 

「就職活動期間が比較的短期間で済んだ」

 

と評価しています。

 

 

そのほかにも、あつい夏場に就職活動をしなくてもよかったことに
評価の声もありました。

 

 

しかしながら、企業研究の時間が確保できなかったと
感じている学生も半数に上っており、

 

就職活動の解禁時期の設定は難しかったとのことです。

 

 

また、なかには実質的な選考をさらにはやく始める企業もありました。

 

 

学生の半数以上が前倒しを評価

2015年は8月だった企業の選考解禁が、
今年から6月に早まりました。

 

 

学生の中には、評価する声が半数以上にのぼっています。

 

 

一方、企業側には、優秀な学生をはやめに確保しておきたいという、
焦りもあったようです。

 

 

実際に、6月よりも早く採用活動を始めていた企業も
多く見られました。

 

 

ある調査では、4割近くの企業が6
月に選考を始めていたものの、

 

4月にすでに選考を始めていた企業も、
2割以上に上っていたのです。

 

 

この動きに、学生側は少し不安の声もありました。

 

 

その一番の原因は、選考解禁が早まったことで、
企業研究に割く時間が減ってしまったことです。

 

 

こうした「抜け駆け」が横行していたのは、

 

ひとつには、政府からの要請にすぎなかったことが
あげられるのではないでしょうか。

 

 

守らなかったからといっても、企業にペナルティーはありません。

 

 

また、経団連が打ち出したのも、
指針でしかありませんでした。

 

 

あくまで経団連の指針であるため、

 

経団連に加入していない企業にとっては、
目安でしか過ぎませんでした。

 

 

こうしたことから、
いち早く学生を確保しようという企業の動きが広がったものと思われます。

 

 

選考解禁前倒しを大学側も評価

今年からの選考解禁の前倒しについては、
学生を送り出す大学、短大の側も肯定的に捉える向きが多かったようです。

 

 

現在の日程を複数年続けるべきだとする大学、
短大は20%に及びました。

 

 

その一方で、大学、短大の多くが、
よりよい選考解禁時期を探るべきだとしています。

 

 

その背景にあるのは、
学生からの「オワハラ」の相談が増えてからということです。

 

 

「オワハラ」の相談があったとする大学、
短大は4割にものぼっています。

 

 

この「オワハラ」とは、内定を出した企業から、
ほかの企業の採用先行を辞退するよう学生に求めることをいいます。

 

 

企業としては、内定を出しだ学生に、
ほかの企業の採用試験を受けられるのを嫌い、

 

こうした圧力をかけるようになったのでしょう。

 

 

一方で、学生の側も、最後まで納得いく就職先を探したいため、
こうした相談が増えたものと思われます。

 

 

具体的には、内々定を出す代わりに、
ほかの企業の採用先行を断るよう求められることなどもあります。

 

 

こうした悩みが、相談内容の7割以上をしめたといわれています。

 

 

こうした動きが出るのも、経済状況が上向き、
企業側の採用意欲が高まっているためといわれています。

 

 

また将来的な人手不足も、念頭にあるのでしょう。

 

 

学生としては、
企業側の要請を断りにくい状況になったといえそうです。

 

 

教育実習への影響も

選考解禁の前倒しも、学生側にとっては、
いいことばかりではなかったようです。

 

 

その一番の理由に挙がれらるのが、
教育実習の時期と重なってしまったことだといいます。

 

 

教育実習と企業の面接のどちらかをとるのは、
学生にとっても難しい決断ではなかったでしょうか。

 

 

また、留学の予定に影響したという声もありました。

 

 

とくに今年の選考解禁時期となった6月は、
教育実習の真っ最中に当たります。

 

 

もともと教育実習を予定していた学生にとっては、
頭を悩ましたことでしょう。

 

 

一方、海外に留学中だった学生が、
帰国時期に影響するというケースも少ないながらあったようです。

 

 

こうした動きに対して、文部科学大臣も、
企業側にたいして、学生に不利にならないよう要請しました。

 

 

とはいうものの、これがどのくらいの影響がっあたのかはわかりません。

 

 

企業側からすれば、
今年の選考解禁時期を評価する声が多いようです。

 

 

もともと、選考解禁時期は、もっと早かったのです。

 

 

企業にすれば、やはり準備期間がほしいのでしょう。

 

 

こうしたことから、6月より後に遅らせるのは、
大変難しいのではないでしょうか。

 

 

一方で、企業による学生の囲い込みも問題といえます。

 

 

教育実習生や留学生に影響が出ないようにするには、
今後も検討が必要なようです。

 

 

2019年以降の選考解禁時期は白紙

さまざまな反応が広がった選考解禁時期の前倒しでしたが、
2019年以降は経団連の側でも白紙となっています。

 

 

企業側としては、優秀な学生を一刻も早く獲得したいというのが
本音なのでしょう。

 

 

一方、選考解禁時期がもっと早くなることがあれば、
かつてのように、学業をそっちのけで、就職活動をしなければなりません。

 

 

また、企業にとっては、
今後の経済動向がどのようになるかわかりません。

 

 

今年は採用意欲も高かったものの、
今後、採用を絞り込むこともありえます。

 

 

そのため、
選考解禁時期も一律に決定するのは難しいのかもしれません。


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