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自己紹介

お名前	S.Kさん
年齢	23歳
性別	男性
職業	システムエンジニア
出身大学・学部	高卒
就活をやめて進んだ道	陸上自衛隊

 

 

 

就職活動は最初どのような始めましたか？

私は中学生のころにシステムエンジニアという職業に憧れ、

 

プログラミング技術を習得するために、
情報技術の専門学科がある工業高校へ進学しました。

 

 

私の出身高校は就職率99％という県内でも、
トップクラスの就職率を誇っていました。

 

なので、
学校の教育方針は進学よりも就職のほうに力を注いでおり、

 

卒業生を有名な自動車メーカーやゲームメーカー、
家電メーカーに輩出していました。

 

 

また、教員を民間企業から登用する制度を採用していたので、

 

先生方のネットワークを利用して縁故という形で就職できる体制もあったので、
周りに流されるように就職活動を始めました。

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就職活動の内容

 

校内の進路指導室を利用

昼休みや放課後に進路指導室に行き、

 

学科ごとに分けられている棚から以下のカテゴリに分けられている求人票の綴りを選んで、
教員に提出すると面接のセッティングをしてもらうことができました。

 

 

抜き打ちで学校訪問をする企業の人事担当や経営者と面談

「○○科の野球部の生徒さんに会いたい」、

 

「○○科で成績１位の子を紹介してください」

 

というように、

 

わざわざ学校訪問に来る企業もあり、
部活・授業中に進路指導室に呼び出されて面接されたり、

 

実習や研究発表を見学されて、
スカウトされるケースもありました。

 

 

合同企業説明会や工場見学に参加

 

生徒同士で就活ツアーを企画

自分たちや先生方、ＯＢ、ＯＧに協力してもらい、
企業にアポイントをとって団体で現地へ行って各々企業へ採用試験を受けに行く。

 

団体割引と学生割引が効いたので、
移動費と宿泊費が節約できました。

 

 

陸上自衛隊を目指そうと思ったきっかけは何ですか？

私が就職活動やめることになったきっかけは、
陸上自衛隊が一般公開する富士総合火力演習を見学したことです。

 

 

当時は東日本大震災があった年で、
自衛隊が世間一般から注目されていました。

 

 

私の父と兄弟は陸上自衛官で、

 

高校3年生の秋に父と兄が参加する富士総合火力演習を見学するため、
静岡県御殿場市を訪れました。

 

 

演習では陸上自衛隊が、
保有しているさまざまな兵器と演出を見ることができ、

 

それまで一切自衛隊に興味がなかったのですが、
戦車に乗って野山を蹂躙する兄の姿や、

 

特大液晶パネルで映し出される災害派遣での活躍を知ったことで、
自衛隊に対する考えがガラリと変わりました。

 

 

また、陸上自衛隊にもITを駆使して、
情報戦略を行う部隊が存在することがわかったので、

 

他の公務員にもIT職種があるはずだと思い、
警察官や官公庁職員についても調べてみると、

 

サイバー犯罪を取り締まる警察官、
住民票や特許のデータベースを管理する官公庁職員、

 

ネットワークサーバーの運用と保守する技術職員など、
システムエンジニアの仕事内容の視野も広がりました。

 

 

商品を開発するシステムエンジニアと国、
地方の暮らしを安定させるシステムエンジニアを天秤にかけた結果、

 

 

この3点が就職活動を中止し、
公務員試験を受けるように切り替えた理由となりました。

 

 

実際に違う道に進んでみてどうでしたか？

就職活動をやめてからは公務員試験対策をしました。

 

 

もともと公務員志望だった友達に誘われて
専門学校が企画するセミナーに通い一般常識や適性検査の勉強を開始しました。

 

 

周りと比べて遅い公務員試験対策を開始した私が、
苦労を強いられたのが一般常識の問題で出てくる数的推理、判断推理という科目です。

 

 

数的推理は濃度算や旅人算のように、
結果やある時点の値からもともとの値を算出するような問題です。

 

 

判断推理は人狼ゲームのように嘘をついているコメントと、
正直なコメントをしているのが誰かを特定し、

 

職業や持っているものの個数を判断するという問題です。

 

 

上記の科目は一般常識の中でもひときわ難しいようで、
この科目に特科した書籍も出版されるくらいの難易度でした。

 

 

公務員試験には併願制度や補欠合格の制度があったおかげで、
現地へ行かなくても受験したことになるため、

 

試験日が被って受験を辞退することもありませんでした。

 

 

学校生活では教職員のバックアップが民間就職希望の時と比べて薄くなり、
自発的に情報収集を行ったり、願書請求をする必要性が出てきました。

 

 

また、警察官や消防士の試験には体力テストがあったため、
部活動を引退する以前の体力を維持するためのトレーニングを行う必要がありました。

 

 

公務員の中でもバックアップが非常に手厚かったのが自衛隊で、
試験会場までの送迎や昼食の支給、

 

広報官が来校して面接や試験対策をしてくれるなど、
遅めの試験対策を始めた私にとっては大変助かりました。

 

 

苦労と周りの協力の甲斐あって、
青森県警、栃木県警、埼玉県警、陸・海・空自衛隊に合格することができました。

 

 

合格した職業の中でも情報職種の採用人数が比較的多かった陸上自衛隊へ、
入隊することにしました。

 

 

感想

就職活動を中止して違う道を進んだ結果としては失敗に終わりました。

 

 

陸上自衛隊では当初3か月間全員共通した訓練を受けてから、

 

適性検査の結果と成績をもとに教官が専門職種を振り分けて、
配属先が決定されるシステムでした。

 

 

その結果私が配属された部隊は大砲を用いて、
野外戦闘を行う野戦特科という職種で、

 

仕事内容もITとまったく関係がありませんでした。

 

 

転科するという手段がないわけではありませんでしたが、
当時の上司の理解を得られず転科することができませんでした。

 

 

そのため、
陸上自衛隊を退官して転職活動をすることになりました。

 

 

自衛隊では資格取得を斡旋していて、
必要があれば長期の研修に参加することができました。

 

 

おかげで自動車運転免許や在学中に取れなかった国家資格を取得することができ、
Webシステムの開発をするシステムエンジニアとして企業に就職することができました。

 

 

また、
忍耐力と体力を鍛え上げられたので、

 

納期前の残業や少々理不尽なプロジェクトに参加しても、
十分に耐えることができています。

 

 

大きな組織でいろいろな方と出会ったこと、
転勤や海外協力を経験したことで見識を広められたので、

 

ヒアリングやプレゼンテーションで社交性が活きています。

 

 

時間や職歴をロスしたという失敗もありますが、

 

社会人スキルや問題解決能力を得られることができたので、
決して後悔はしていません。

 

 

みなさんも悩んだときはあえて視野を広く持ち、
選択肢を増やして妥協のない道を模索してみるのはいかがでしょうか。

 

 

私の体験がみなさんの参考になれば幸いです。

 

 

後悔しない人生を歩んでください。